はじめに
IRIAMは表情が変わるイラストで配信できるライブ配信アプリとして人気を博しています。高品質な配信を行うには、適切な機材の選定と設定が重要になります。本記事では、IRIAMで配信を行う際に必要な機材とその接続方法について詳しく解説します。配信初心者の方も、この記事を参考にすれば、よりスムーズな配信環境を整えることができるでしょう。
必須の機材
IRIAMで配信を始めるための最低限の機材は以下の通りです。
スマートフォン
IRIAMはスマートフォンアプリなので、配信にはスマートフォンが必須です。iOSの場合はiPhone 6s以降の端末、Androidの場合は対応端末が必要になります。配信用のスマートフォンとして使うのか、通話やメール用のメイン端末とは別に用意するのかは個人の事情次第です。
スマートフォンの性能が高ければ高いほど、スムーズな配信が可能になります。CPUやメモリ、カメラの性能に加え、ネットワーク環境の良さも重要です。Wi-Fi環境が整っていることが、快適な配信を行うための前提条件と言えるでしょう。
イラスト
IRIAMはライブ配信に加え、表情の変わるイラストを活用できるのが特徴です。イラストは事前に用意しておく必要があります。有料のイラスト制作サービスを利用するか、自分で描くかは自由です。イラストを高品質に設定すれば、より魅力的な配信が行えるでしょう。
イラストを作成する際は、頭部、体、手などを分けて作成することをおすすめします。表情や動作をスムーズに変えられるよう、あらかじめパーツ分けしておくと便利です。また、仕草や表情の種類をできるだけ多く用意しておくと、臨機応変な対応が可能になります。
音質を高めるための機材
音質の高い配信を行うためには、専用の音響機材を用意する必要があります。特にマイクとオーディオインターフェースは重要な役割を担います。
マイク
スマートフォン内蔵のマイクでは音質に限界があるため、外付けのマイクを用意することをおすすめします。マイクにはダイナミックタイプとコンデンサータイプがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
ダイナミックマイクは頑丈で価格が安いのが特徴です。SHURE SM58や東宝ハンドマイクDMなどがおすすめのモデルです。一方でコンデンサーマイクは高音質ですが、価格が高く、ファンタム電源が必要になるデメリットもあります。Audio-Technica AT2020やNTG2などが人気のモデルです。用途や予算に合わせてタイプを選びましょう。
オーディオインターフェース
オーディオインターフェースを使えば、マイクやその他の音源機器をスマートフォンに接続し、音声の調整が行えます。代表的な製品にYAMAHAのAG03があります。XLRケーブルでマイクを接続でき、ゲインやパッドなどの設定も可能です。さらにiPhone用のカメラアダプターを使えば、スマートフォンとの接続も簡単です。
予算的に余裕があれば、AG06などの上位モデルを選ぶのもよいでしょう。チャンネル数が増え、楽器の入力や、BGMとの合成なども可能になります。一方で予算が限られている場合は、iRig Stream Proなどのコンパクトモデルを選ぶのも手です。機能は制限されますが、ポータブルなのでIRIAM配信に最適化されています。
BGMや効果音の追加
BGMや効果音を追加すれば、配信にさらなる彩りと魅力が加わります。その実現方法はいくつかあります。
オーディオミキサー
オーディオミキサーを使えば、マイク音声とBGM、効果音をまとめて調整できます。例えば4チャンネルのミキサーなら、マイク1チャンネル、BGM用PC 1チャンネル、効果音用PC 1チャンネル、予備 1チャンネルといった具合に分けることができます。ミキサーの出力をオーディオインターフェースに接続すれば、全ての音源をスマートフォンで扱えるようになります。
ミキサーには専用ソフトウェアがあり、パソコンから直接操作できるのもメリットです。エフェクターやコンプレッサーなどの機能も備わっているため、プロ級の音作りが可能になります。ただし機材が増えるため、配線の取り回しが複雑になるデメリットもあります。
サンプラー
サンプラーを使えば、パソコンに効果音を用意し、ショートカットキーを割り当てるだけで、スムーズな再生が可能になります。初期コストがほとんどかからないのがメリットですが、複数の音源を同時に再生することはできません。したがって単発の効果音や小規模なBGMにとどめ、複雑な演出にはミキサーを使うのが賢明でしょう。
サンプラーとしては無料のChipToneやMTPCなどがおすすめです。商用利用可能な高品質なサンプルを多数収録しており、サンプリングしたデータを配信に使えます。一方で有償アプリのNative Instrumentsのバッテリーなどを使えば、より本格的な音作りが可能です。
配信環境の改善
音質以外にも、よりスムーズな配信を実現するためのテクニックがあります。
配信用と通常用の分離
スマートフォンを配信専用と通常使用を分けるのがおすすめです。メールやSNSのプッシュ通知が重なると、パフォーマンスが落ちてしまいます。配信用の端末を切り離せば、メモリの消費を最小限に抑え、円滑な配信が可能になります。
配信用端末以外にもう1台端末を用意し、BGMの再生やチャット管理に使うのが理想的です。この分離により、それぞれの端末の負荷を最小限に抑えられます。加えてミラーリングも不要になるため、ラグを気にすることなく快適な配信が行えます。
回線速度の確保
IRIAMはデータ通信の使用量が比較的多いアプリです。回線速度が遅いと、画質や音質が劣化してしまいます。有線LANが利用できる環境であれば、有線接続を行うことで高速な通信が可能になります。
無線LANを利用する場合は、Wi-Fi 6対応のルーターや、プロバイダーを NURO光などの高速インターネットに変更することをおすすめします。世帯人数が多い場合は、帯域を確保するため、配信時は他の端末の利用を控えるなど工夫が必要かもしれません。
まとめ
IRIAMで高品質な配信を行うには、機材の選定と設置が極めて重要です。本記事では、必須機材から音質向上のための機材、さらにはBGMや効果音の追加方法、回線速度の確保といった、配信環境の改善方法までを紹介しました。
機材選びの際は、配信のスタイルや予算、場所などの要件をしっかりと把握することが大切です。そのうえで、本記事を参考にしながら、ベストな構成を組み立ててみてください。少しずつ機材を追加していけば、徐々に理想の配信環境が整うはずです。最高の配信を行えるよう、ぜひ頑張ってください!
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